bosats 音 note

ギターにハマって困って学んで

その人にとっての〝鬱曲〟が暗い曲とは限らない

冬の悪化と音楽


やはり冬。サニーデイサービスのアルバム「MUGEN」を聴いていた時に、


強烈なうつとパニック発作が混ざったような体験を高校生の頃した記憶あり。



確か三年生。当時は治療も何もしていないので、なおさら敏感かつ、そういう離人感のような負の神秘(?)体験のオンパレード。



実は、こういう体験をする人は少なくないと知るのはずっと後のことになるのですね。




このアルバムとピチカートファイブの「あなたのいない世界で」は、〝うつソング〟だ。



トリガーになりそうで長年聴けなかったし、今もできれば聴きたくないです。



ピチカートの方は、喪失感が強い曲だからなんとなくわかる。


サニーデイはこう・・珍しいバッドトリップのような体験だったので、



多分あまり曲調関係ないのかもしれない。けどこっちは本当に聴けない。



これ思いっきり、ハービーハンコックの処女航海のテーマが元ネタですがな⇩

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あと10分カットでパニック発作を起こしかけた時にかかっていた相対性理論の「LOVEずっきゅん」も

聴きたくなかったが、こっちはまだ大丈夫(笑)



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映画とニヒリズム

ところで、ピチカートの小西康陽さんが作る曲の詞は、「人生なんてどうでもいい感」が漂っているのが特徴です。



小西さんの好きな。ヌーヴェルヴァーグの映画とか、松竹ヌーヴェルヴァーグとかに(あと小津映画!)


死にオチとかやたら暗い映画が多いのに似ているのかもしれませんね。



小津安二郎も、美しい日本映画という風な体を取っているけど、


根本的なところではニヒリズムが流れている。



明るい人が「生まれてはみたけれど」なんて映画撮らないでしょ(笑)



ヌーヴェルヴァーグ - Wikipedia



裏に、サルトルとか現象学があるところもまた厄介!



前、精神世界のラジニーシの本に、「サルトルはそんなに人生が無意味無意味って言うなら


さっさと自殺すりゃよかったじゃないか、なんで生きてんだよ」みたいなことが書かれていて、




なるほど確かになと感心したのを覚えてます(笑)



そういうのを音楽で、カラッとした明るいニヒリズムとして表現したのが小西康陽さんかもしれないですね。



PIZZICATO FIVE

PIZZICATO FIVE



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【ブリュッセルフィル演奏】Ryuichi Sakamoto - 『MUSIC FOR FILM』

輸入盤です。逆輸入のような感じですべて英語表記です。

お?選曲とジャケがいいなと思って、なんとなくポチって購入。

ジャケがボヤッとした顔がはっきりわからない。指揮している時の教授でいいんですよ。


届いたCDの裏を見ると、なんとブリュッセルフィルハーモニック!の演奏だそうです。

指揮は Dirk Brosse 。


選曲が良い


映画タイトルから見てみますと・・・



戦場のメリークリスマス(1983 大島渚 監督)から始まって

ラストエンペラー(1987)



・シェルタリングスカイ(1990 ベルナルド・ベルトルッチ

・ハイヒール(1991 ペドロ・アルモドヴァル)

・ワイルドパームス(1993 オリヴァーストーン)

・リトル・ブッダ(1995 ベルトルッチ

スネーク・アイズ(1998 ブライアン・デ・パルマ



ファムファタール(2002 デ・パルマ

・バベル(2006 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ



・一命(2011 三池崇史

・八重の桜(2013 内藤愼介)

・レヴェナント(2015 イニャリトゥ)



こんな流れで、各テーマ曲がメインです。坂本教授自身の、映画音楽史を振り返る選曲になっています。



しかし色んな監督と仕事してますねー・・。これは、ベスト盤的内容で。実際はもっとたくさんの仕事をしてますしね。


個人的にはデパルマの仕事をしているってのが、ツボです。あの「キャリー」や「スカーフェイス」の監督とやってるんだもんなぁ。

あのドギツイ演出と編集にはやられました。。



演奏が熱い


聴いてみて思ったのは、なんか異様に演奏のテンションが高い!


そしてやはりN響とやったものなどとは、間の取り方なども違います。


奏者だけでなく、指揮者の好みにも左右されます。タメと演奏の爆発的な力の発露にスゴみを感じます。


音響も、スタジオ録音のようなのですが。独特の深い部屋鳴りが、タフな演奏に合っているように思います。


かつて、エンニオ・モリコーネが映画音楽の職業作曲家として、巨匠と呼ばれたように。


坂本龍一もあらためて巨匠なんだな、と思わされます。ヨーロッパの交響楽団がレコーディングしてくれるんだもんね。


個人的には「八重の桜」が入ってくれているのが嬉しいです。発表会の招待演奏で弾いた思い出もありますし・・。



iTunesではなく、CDなんて久しぶりに買ったのですが、満足した買い物になりました😀!




MUSIC FOR FILM

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