bosats 音 note

ギターにハマって困って学んで

デイヴィッド・イーグルマン『あなたの知らない脳 意識は傍観者である』

 

これは面白い!・・・
けど、洋書にありがちな論点がガンガン変わる例の感じの本なので、読みづらい!

日本の書籍はおそらく、編集者が「少ない論点に集約するように書きましょうね」って指導してるんじゃないですかね。。


ガンガン変わるってビバップか!というジャズツッコミはさておきですね。

 

 

21世紀の人間観


脳の研究が人間観を変えるという本です。
精神疾患を始めあらゆる疾患や依存症やらの話が出てきますが。人間が思っている以上に脳は複雑で、あらゆる性格を持つため、ひとつの人間観に収まりきらない。


そして脳というハードウェアの問題が、いかに大きいかがだんだん分かってきている。
前半3章くらいは、人間がいかに世界や自分を正しく認識できないかが取り上げられます。

5章で、脳はあたかもあらゆるメンバーを抱えたチームだという結論に達する。


ピック病など、前頭葉が萎縮するような疾患の場合。それで本人の人格が変わってしまう。
今までの100年間くらい「心理的」ソフトウェアの問題と思われてきた問題が、実は「器質的」ハードウェアの問題に視点が変わってきている。


フロイト的な考え方の力が弱まったのが90年代です。

向精神薬の時代ですね・・。うつの薬に過剰な期待がかけられていた時代でした。


そういった器質性の問題が避けられないならば、人間観を捉え直さないとならない。

というわけで、社会制度や政治・法律の問題にまで話が及ぶという。
かなり大きいテーマです。

 

 

脳と心の理解で、社会は変わるか


で、やっぱり感想が書きづらいのですね(笑)面白い!って勢いで読めるんだけど。
複雑で、はっきり言語化して伝えることが難しい。

 

精神疾患の領域も、さっきの問題のように
脳科学・医学がどんどん進化することによって、脳と心への捉え方が

全く変わりました。

 

これからも医学やそれに伴う社会通念に、革新が起こるんじゃないかと期待と不安を感じさせられる内容になっています。


僕もそうですが、なんらかの精神疾患や精神的な悩み。
それらを抱えている方が読んでも、ある種の希望が持てるのではないでしょうか。

 

 

ところで早川書房。近年こういう感じの装丁もいい、クールな本出すなと。
さすが! SF小説いっぱい出してただけある。

 

あ、良いお年を〜😃

 

あなたの知らない脳 意識は傍観者である (ハヤカワ文庫NF)

あなたの知らない脳 意識は傍観者である (ハヤカワ文庫NF)

 

 

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