慈悲の瞑想(四無量心に関する6週間のプログラム)を行った実験では
被験者は、十八歳から十九歳のエモリー大学の新入生六十一人で、六週間、この瞑想プログラムを実践した。対照群は、同じ新入生で、健康についての討論をおこなった。
結果として、瞑想プログラムの実践によって明らかな変化が見られた。
慈悲の瞑想をおこなったグループでは、通常の状態とストレス時ーこの実験ではおおくの聴衆の前で十分間のスピーチをすることー のいずれにおいても、心拍数が有意に低くなったのである。
(『瞑想する脳科学』140頁)
6週間で、呼吸の観察から、感情の観察。シャンティデーヴァの『入菩提行論』に基づいた瞑想。
そして慈(思いやり)・悲(憐れみ)・喜(他の幸福への共感)に関する瞑想の訓練を行ったそうです。
かなり密度が濃いですが、肉体・精神の垣根を越えて人に変化をもたらす結果となっていますね。
慈悲の瞑想の可能性が期待されます。
チベット仏教・菩薩行を生きる―精読・シャーンティデーヴァ『入菩薩行論』
- 作者: Sonam Gyaltsen Gonta,ソナム・ギャルツェンゴンタ,西村香
- 出版社/メーカー: 大法輪閣
- 発売日: 2002/05
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 永沢哲
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/05/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (1件) を見る