ライバル関係二人の弦カル
作曲を習い始めた、高校1年の頃あたりに良く聴いてた気がします(自信ない・・)。
昔はよく並べて収録されているドビュッシーの弦楽四重奏の方が、好きだった。
勢いとインパクトがありますからね。
本当によく比較される二人です。ある意味ライバル。この四重奏もドビュッシー派とラヴェル派に好みが分かれるんじゃないかな。
ここ最近は、よくラヴェルの方をを聴いています。こちらの作品の方が「ど頭からガツンといくぜ!」というタイプじゃなくて、ジワジワ効いてくる来る曲ですね。
NHK日曜美術館でかかりそうな(笑)実際よくかかってるんじゃないかという気がしますが。
ラヴェルの設計は見えやすい
よく言われることで、ラヴェルは特に曲を論理的に設計しているんですよね。古典的なスタイルの踏襲もしっかりしている。どこで盛り上げようとか、楽器の特性をどこで活かそうかとか。なので、音響的に複雑でもストーリーや構成としてかちっと作られている。
そこと関連もあるのか、よくピアノ曲を交響曲に編曲したり。その逆って・・あったっけ?覚えてないですが。➡︎ググるのめんどい
仕組みとしてしっかりしているから、本人の中で抽象化(ピアノ)・具体化(オーケストラ)の置き換えがしやすいとふんでますよ・・あたしゃ。
ポップ!ドビュッシー
ドビュッシーは、なんか天才の発想というとアレなんですが、「はぁ?なにこれ」という瞬間とか曲作りの癖がある。モチーフの反復とか。コードの平行移動とか。そこが革命家とか言われる由縁なのでしょう。
前奏曲集1巻とか、ボンヤリしていますしね。ほとんど「亜麻色の髪の乙女」くらいしか取り上げられない。難解といえば難解。
なのに、ピアノ名曲集とか見るとどうだ、ドビュッシーの方が月の光とかアラベスクとか取り上げられるし、発表会でも圧倒的に弾かれるんじゃないですか?😈
ポピュラリティーでドビュッシーがなぜか勝るんですよ。ドビュッシーの方がモテそうだしね。実際モテてたらしいし。ラヴェル真面目で几帳面で神経質そうでしょ。(ステレオタイプでサーセン)
ドビュッシーの方がインパクトあってキャッチーな曲書くし。音楽的皮肉とか、ジョークもあって、ポップだしと。
「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」も、クレメンティのパロディに近いものです。ワーグナーからの引用まで出てくるし。
「ゴリヴォーグのケークウォーク」なんて、変なラグタイムのような。ポピュラーやブラックミュージックに近づいている。
ブルーノートとかクラッシュノートまで出てくる。
椎名林檎も「弁解ドビュッシー」という曲は書いても、ラヴェルの曲は書いてないでしょ。(暴論)
あとピアノの技術的にもドビュッシーの方が入りやすいんだ。めちゃくちゃ難しい曲
も書いてるけど、簡単な入門用も書いている。
そういう所も人気を集める要因かもしれないですね。
だがしかし
歳とってきてから、ラヴェルが沁みてきますね!昔からラヴェル好きだったけど。
改めて、書く技術とか。組み立てる力とか。
四重奏は基本4声で表現するので、作曲家がというしたいとか、アレンジの工夫などが見えやすいと思います。ギター二人・ベース・ドラムのバンドに近いです。
今ジャズをやる都合で、ドビュッシーが参考になることが多いのですが
その反動で、ラヴェルが効いてきますね〜!
というわけで聴いてみてね 〜完〜

- アーティスト: アルカント・カルテット,ドビュッシー,デュティユー,ラヴェル,アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン),ダニエル・セペック(ヴァイオリン),タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ),ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)
- 出版社/メーカー: HARMONIA MUNDI,FRANCE
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