bosats 音 note

ギターにハマって困って学んで

Bjork - 『ヴェスパタイン』の衝撃

これまた2000年代初頭の話。

 

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新世界が来た

 

ビョークのそれまでのアルバムを全部聴いていました。一番聴いたのは Homogenic です。弦アレンジをボサノヴァのアレンジャー、デオダードに任せていて。オーケストレーションがとても流麗。これとLFOのマーク・ベルの作ったビートの組み合わせがとても好きでした。

 

高校生で、ちょうど和声を習っていた頃なので、しかも弦に的を絞って聴いていた当時は随分感心して聴いていたものです。

 

その後、2001年ヴェスパタインをまず視聴した時は、衝撃的でした。

 

まず、内向的で暗い!抽象的。しかもなんだこのビートは全部音響系のようなプチプチとかドロドロロとか・・そういう感じ。「これポップチャートに入る音楽でやる?新時代来たよ。未来来たよ未来!」と思ったのでした。

 

前作の、ドッカンドッカンいっているビートが好きだったのが、急にプチプチになっちゃったので何かその点で物足りなくて、ついていけなくてその時は買わないで帰っちゃいました。

 

 

新世界が来なかった・・?

 

とんでもないことになった・・。時代を引っ張ってるビョークがこれやるって、これからの音楽全体がこういう音の粒子から作ったような音楽になるんじゃないのか?

と、こんな風に思って自分の中で整理がつかなかったのですが

 

 

その後、世界全体にそんな変化が起きたかというと、全然起きなかった!

その後の2000年代。エレクトロニカという文化は根付いたもののごく小さな規模、少数のリスナーが聴く音楽になってしまい。

同時並行で、特に売れ線の音楽に関してははそれほど大変革というほどのことは起きませんでした。

 

ビョークだからこそ予算もかけて、これだけ豪華な布陣で作れただけ。だからこそ彼女は異質なカリスマであり続けられるのかもしれません。

 

 

当時、僕はJ-pop返りしていて、モー娘。聴いたり椎名林檎聴いたり、前衛・抽象離れ(笑)していました。同じ時代に全く違う世界が存在するように感じていました。

ヴェスパタインを聴くと、何か襟を正されるというか、テクノとか電子音楽で育ったんだということを再確認させられて。。

 

しかし、今でこそ両者をあまりへだてることなく聴けますが、当時はJ-popで浮かれてたので。なんか、ちゃんとしなきゃと思いましたw (何がちゃんとなのかという話)

 

未だにこれを聴くと、自分のやりたいことを真剣に形にしろ!と暗に言われているような気分になりますね〜٩( ᐛ )و

 

 

 

ヴェスパタイン

ヴェスパタイン