Tokyo Melody
とは坂本龍一の85年フランス製作のドキュメンタリーフィルム。
これはテレビ用ですね多分、60分くらいだし。
いま考えると Tokyo Melody ってのは、小津安二郎の『東京物語』(1953)Tokyo Story からですよね。YMO散開当時のソロ作品『音楽図鑑』のレコーディング風景をメインに作られている記録映像です。
ずっと基調として流れる曲は 「M.A.Y in the Backyard」 です。
当時のアルバム、音楽図鑑に収録されてます。飼っていた三匹の猫のことを描いた曲のようですね。
(猫の名前 M= モドキ A= アシュラ Y =ヤナヤツ)
ぼくは東京育ちではないので、知らない1984年の東京の風景を見るだけでグッとくるものがあります。
青山の地下鉄や、新宿アルタ前、秋葉原(たぶん)、東京タワーなど・・。
「あぶない刑事」 見ても風景で感動するくらいですからね・・。
住みたい!とまでは思わないけど、今と全然違うところと、今も残ってる部分の混合感が好きです。
ドビュッシーにフォーカスしている部分
ドビュッシーフリークの坂本教授ですが、フランス製作のせいもあってか
特別ドビュッシーにフォーカスした話の断片が出てきます。
以下抜粋-
(電話で)「あ、もしもし? ドビュッシーはね、音楽が好きなのと同じくらい絵が好きだって言ったんだよ・・んじゃまたね。」
「ドビュッシーの音楽の 多様性っていうかな・・ある複雑さっていうかな・・
たくさん音があるわけじゃないんけど、その少ない音の中の複雑さっていうのが好きなんだと思います。」ー
後半、たぶん本人が弾いていると思われるドビュッシー『子供の領分』のグラドゥス・アド・パルナッスム博士がBGMとして、かかります。
このパラパラした弾き方が当時好きで真似しましたw サスティンの少ない。ペダルもあまり使っていない。
突き放したような、流して弾いてるような雰囲気です。
ここでの曲の使い方は、ゴダール映画的にいきなり音が止まったり、鳴ったりという例の編集法です。
Self Poatrait という曲でエンディングを迎えるように、教授自身が作品として記録されているという映像です。
『音楽図鑑』はこの映像のサントラと言ってもいいくらい。
80年代子供だったから物心がちゃんとついてなく体験してないような感じなので、レトロフューチャーじゃないけど、なんなんだ・・懐かしいような異世界なような、
すごい変な感覚で好きです。
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