スーサイド イズ ペインレス
知ってることも多かったため、意外とささっと読めました。
たぶん Wikipedia とか、昔買ったエヴァンスのコード譜とか。そういうところで断片的に人となりや個人史を読んでいたから・・・かな?
この人もご多分にもれず、同時代の他のジャズマンと同じく麻薬で体を壊し、
晩年はこの人の演奏曲のタイトルにもあるように、「Suicide Is Painless」な生き方に近いように見えます。「もしもあの世にいけたなら」って放題らしいですね。
でも、例えば作家の芥川龍之介のように、本当に生きているのが嫌で嫌で、という暗さはあまり見えない。
耽美的
多分元気なら、終わりなくピアノに向かい続けていられるほどの情熱を持っていた人に映ります。その面で悲壮感が少ない。演奏自体に多幸感があったのかもしれない。
元々スポーツマンで頭もいい万能型。体も強そう。
もしかして、50そこそこでもタフだからそこまで生きられたのかなとさえ思ってしまうほど。
知らなかったのは、全盛期と見られる50年代後半〜60年代でさえ。アルバムのセールス的にはそれほど芳しくなかったということ。
やはり寿命と引き換えに、高い質の音楽をやりたかったのかもなと思います。耽美的と評されるのはそういう面も大きいかと。
あと、クラシックを応用してジャズに用いていたというのはよく聞いていた話だったけれど、自宅ではショパンとかバッハばっかり弾いてたそうで。即興はなるべく現場で組み立てていたわけだ・・。
ボサノヴァの創始者のひとり。アントニオ・カルロス・ジョビンもそうだったみたいですね。(坂本教授が、ジョビンの自宅のピアノを見て譜面を確認したと言っていた)