グレン・グールド -『ブラームス:間奏曲集,4つのバラード,2つのラプソディ』

沈み込むような演奏

 

グールドの弾くブラームスは晩年の演奏しか聴いたことがなくて

こちらは28歳のとき。1960年の録音と、82年の録音を合わせた日本用のリマスター版のようですね。

 

デビュー作でハイスピードで駆け抜ける演奏をしたグールドが

静かに沈み込んでいくような演奏をこちらではやっています。

 

録音の関係もあって、ギラついたところが少ないです。マットな演奏というか。

 

この暗さだよなーこれこれ!という・・曲も演奏も。

長調の曲でも、気分が沈んでくるんですよねw さすがブラームス

 

 録音のクリアさとピアニストの技術面でもすごい音源は今たくさんあるけど、

この沈み方、内省的な弾き方とたたみかけ方・・起伏のつけ方は聴いたことがないです。

 

爪が当たっている音(カツカツっていうノイズ)が結構入っているので、グールドは結構指を立てて弾いてたんですね。しかもこの人も腕をかなりジャンプさせるしね。

 

 

 

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最晩年の演奏⇩(バッハのゴールドベルグ変奏曲

要所要所の区切りで、手をジャンプさせてますね。椅子の位置は極端に低い。

座り方は深い。(この姿勢楽なんだけど、多分体によくない)

 

録音もやる身としては、この時代のミキサー卓にトキメキますね😃

 

 

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嗚呼、ロマンティシズムよ

 

いち早く録音にこだわって、専念して演奏してた人だから、

こうして50年代から80年くらいまでの録音が聴けるので、先見の明があったし。

 

一度の感動と興奮で消えていくコンサートではなくて、作品を作る録音を選んで文字通り人生を賭けたのは、今もファンが絶えない理由のように思えます。

 

その路線にいく人は少ないですからね。自在に弾けたら人に見せたいから。

 

本人のエピソードがたくさん語られてますが、今見ると自閉症スペクトラム的ですね。

でも本人の喋りも面白いし、映像もかなり残っている方だし、クラシック界からはみ出したようなスターです。

 

で、ブラームスの演奏。この起伏も。暗さも。

人生を投げ打つのも、やっぱロマンティシズムだな!と

 

 

極端な情緒とか、刹那的なものへの憧れとか、こういうなんとも言えない端的なものが

ロマンティックだし、日本人の感情とも合っているように思えるのです。

 

ロマンポルノもあるし、ロマンポルシェもいるしねー・・。 

 

 

 

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