bosats 音 note

ギターにハマって困って学んで

悲哀と共に モーモールルギャバン - 『ヤンキーとKiss』(2017)

モールルの御三方とは多分歳同じくらいなので、かなり共感しながら聴く部分が大きいです。

 

この曲をチェケ

 

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悲哀のライブバンド

 

確かに30代の悲哀・・というよりは今までのどのアルバムだって、痛みとか悲哀ばっかり歌ってるから!〝 死にたいけど生きる〟ような歌詞が多いですね。

 

しかし犬連れてと川と土手って、しかも特撮的な格好してるって、これだけで犬マニアと川マニアと特撮マニアはグッと来る・・・・と・・・・(*ω*

 

何度ライブ見たんだっけな・・最低3回は見てるか。

本当に三人のアンサンブルが素晴らしいバンドです。かつて数々の全国ライブ周りをこなしてきた苦労人の彼ら。

 

まごうことなきライブバンドなので、ライブでどんどん覚醒していくようなタイプ。

レコーディングも一発録りでやってるんじゃないかな?

 

 

10年代の諦観?

 

アルバムはとてもタイトにまとまっていて、曲単位の時間も短いし。このバンドは年々短くなってるような気もする。

 

僕は、長いアルバムだと通しで聴けないんですよ。そういう人も多いんじゃないんでしょうか。レコード時代〜CDに変わってポップス・ロックでも5分台が当たり前になったけど、中にはこのように結構短くまとめるバンドもいますよね。

 

悲哀に満ちた感じは、ずっと持っている。神聖かまってちゃんもそうだけど10年代は悲哀とか怒りの表現がずっとあったように思います。星野源さんも考えてみればそうだ。初期は特に、曲は明るくても歌詞が暗かった。

 

どちらかと言えばみんな諦観に近い感覚を持っている。00年代後半の若年世代の危機とか、自殺とか。貧困とかを経て。ある種の諦観に至ったんでしょうかね?

 

僕は少なくともそういう感覚がありますね。

 

よくモールルのライブに行ってても泣きそうになりながら聴いてたな、なぜだか。

鬱フェスで念願の筋肉少女帯を見た時は泣かなかったけどw

むしろ出囃子がヒドくて笑った。(キングクリムゾン「21世紀の精神異常者」)

 

一方で多様なアイドルが席巻していて、反面鬱な音楽がそれほどアングラ的じゃなく聴かれる。そこに昔のような強い線引きがない。ここが面白くて、鬱フェスはまさにそういう橋渡しのイベントだったような気がします。さすが、主催者アーバンギャルド

 

そんなわけで泣きながら聴きましょう。「みんな笑ってくれたよ、泣きながらねー♪」(by大槻ケンヂ「リルカの葬列」)

 

 

ヤンキーとKISS<初回限定盤>

ヤンキーとKISS<初回限定盤>

 

 

【ピアソラ】Tango Etude no,3 を演奏しました

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えーと、これでピアノ千本ノック 5本目かな・・・。

これ1000本やったら寿命が尽きますね、100本にしよかな・・^^;

 

有吉さんという激うまクラリネッティストを迎えてますので、そちらにご注目あれ。

 

アストル・ピアソラは、アルゼンチン出身の作曲家、バンドネオン奏者。

詳しくはwikiで!

アストル・ピアソラ - Wikipedia

 

 

新鮮な組み合わせ

 

この曲は無伴奏のソロ曲として大変な人気曲。

 

検索してみたら、音源・CD出るわ出るわ! フルート・ギター・ヴァイオリン・サックス・クラリネット・・・把握できない! これだけあると、参考に聴く時にどれを聴いたらいいんだかという感じですね。

 

 

曲を弾いていて、ジャズの Ⅱ Ⅴ (トゥーファイブ)の進行が自然に入っていて驚きました。

中間部など特に顕著に出てきます。この進行、クラシックでもよく出てくるのですが。コードのが重ね方が4和音以上を多用しているので、ジャズ的に聴こえました。

 

でもトータルでは構成面や、旋律でクラシカルに聴こえますね。でリズムはタンゴと。途中バロック的なフレーズが出てきたりと、お国柄とジャズ・クラシックを行ったり来たりするような新鮮な組み合わせ。

 

ピアノのコードはメインテーマの部分では、もうガンガン狭い音程で〝ぶつけて〟きます。メシアンとかに近いくらい。

 

短2度(もっともぶつかる、〝不協な〟音程)もよく出てきて、タンゴの激情を表すのにうまく使っている。

 

 

ピアソラはプレイヤーの面も強い

 

すごい作曲家です。初めて聴いたのは高校の頃。よくわからず1000円くらいの安い輸入盤を買って聴いたら、とてもよかった。

ライブ盤で、変則編成アンサンブル・・というよりバンドのようだった。打楽器もベースもいないのに、ものすごくグルーヴィでした。

 

この前少し触れたデオダードのような職人的な面も持ちながら。アレンジャーではなく作曲家で、積極的に前に出るプレイヤーでした。

 

南米はなんで職人的天才をたくさん輩出するのか・・。

 

書くこと・作曲することに専念するのではなく、この人は演奏して、人と触れ合ってこその音楽家だったのじゃないかと想像します。

 

 

今回の演奏

 

今回、客観的に聴いてみて。

有吉さんのクラリネットは、音色の振り幅がすごく広いです。

シンセサイザーのフィルターみたいなもので、その開閉で、音をこもらせたりギラッとさせたりするわけです。

 

どこで、コントロールしてるんだろう・・身体と呼吸はもちろんのこと、リードの調整から何から引っくるめての音色表現だと思うんですが。

 

 

速い・激しい・テンポもガラリと変わるで、これ疲れるんですよ。

ピアノは、激しく刻んで、休符+フェルマータで相手の入りを待って・・・からの・・激しく刻んでというような。。😇

 

音源一切聞かずに譜読みしました。何か参考にすると、それに引っ張られるか、気弱になりそうで。

 

低音を左手でしっかり出すのも、久しぶりで。ベースがいる場所で弾いてたことが多かったので、すると低音任せて、強調しないくせがつきますね。

 

でもデュオの場合、ベースの役割もしなきゃならない!

 

元々フレーズより拍に引っ張られてしまうので、こういう刻む曲は合ってますね。

 

 

 

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