↑これのあらすじだけで、ほぼネタバレになってますね(^^;;
なんだかなー
久しぶりにYouTubeのレンタルで見たのですが、今回で2度目。ちょっと印象が違いました。
まず、主役のオダギリジョーと、藤竜也の衣装や髪型がアートっぽすぎて現実離れして見える。
オダギリジョーの兄のように慕う親友役の浅野忠信の収監された刑務所もなんかちょっとお洒落。
なので、夢を見ながら夢と気づいてしまうかのように、引いてしまうんですよね。
対して同監督の「Cure」(1997)は人の格好も、家屋から何から妙に現実感があって、それが怖いんです。
僕をホラーとかサイコスリラー好きにさせてくれた映画です。
そういう黒沢監督の売りの、怖さとか暗さがないので、しっくり来ない。
その辺もネックになって、これまた強みであるところの。解釈を一発でさせないような、編集の唐突さ加減とか
表現をわざと曖昧にする効果が薄くなってしまっている。
ブツ切り編集で謎が残るから観客の印象に残るのだけれど、これの場合。元の話や映像にそこまで感情移入できないので
あれっという間によくわからないまま映画が終わってしまう面がありますね。
意図的に淡白でダルい空気に作ってあるのもある。
監督の傾向としてそういうの・・あるのかも
割と最近だと、『リアル〜完全なる首長竜の日〜』(2013)の劇中、「メタフィジカルゾンビ」を見て、笑ってしまって
もう入り込めなくなったのと似ています。これも、『回路』(2001)の死の世界の住人の方が怖いです。
笑いと怖さのキワのような部分が面白いのがこの監督の力なんですがね。
フィルムがデジタルになったとかそういう理由とも関係あるのかな。映像自体の力がたった2年で落ちてるってのもなんだかなー(笑)
まだ黒沢作品全作は見てないので、そういや「クリーピー」も見てないな。
多分これからも全作品見ると思うのですが、これはあまり印象に残らなかったなー。
そういや、監督の全作品を見ようと思って。
子供の頃、ファミコンのジャケが怖くてトラウマになった「スウィートホーム」さえも大人になってから
イヤイヤ見ましたよ・・。
あ、笹野高史さんの、あのいい人なのかやな人なのか分からない感じの演技は輝いてますね(笑)
笹野さんが一番印象に残ります。リアリティが唯一あるからかもしれない。
あと、加瀬亮の冷たくて嫌な感じもいいっすね。
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2003/06/27
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (61件) を見る