難易度も高く。
ピシュナが基礎練専用だとすると、こちらはピシュナの曲版のような曲たちが満載です。➡︎ 保持音・内声弾き分け系
クレメンティはむかーし、クラシックピアノを習っていた頃にソナチネアルバムに出てきたので名前は知っていましたが、この楽譜にふれるのは今回はじめてです。
ハーモニー面ですごく凝っていて、借用和音(代理コード)がやたら出てくきます。
なので、作曲を学んでいる人にも軽く分析するのにいい課題だと思います。
キーも多様で、借用和音が多いということは ♯ や ♭ の臨時記号もつきやすく、ピアノ練習曲集の代表格、「ツェルニー」とはタイプが違います。
ツェルニーはもっと素直というか、コードもそんなに難しくないです。
そんなわけで、実際ロマン派以降の曲を弾きたい方にはこちらの方が合っているかと思います。ジャズなどにも良いですね。(ジャズは代理コードの宝庫!)
ショパンやドビュッシーがツェルニーより優先的にこの楽譜を取り入れていたようですがそれも納得できます。(青柳いずみこ『指先から感じるドビュッシー』参照)
実戦的で、基礎練要素も満載です。
ドビュッシーはこの練習曲集を弾く自分の娘の姿から着想して、「アド・グラドゥス・パルナッスム博士」という曲を作っています。
娘のシュシュが退屈そうに弾いたり飽きたりという情景描写になっています。
では一曲・・・チェケラ!⤵︎
この演奏者の子はすごく生真面目で、キメの細かい演奏をしていますね。人によってはもう突っ走るような演奏をしたりと解釈の可能性がたくさんある曲です。
というわけで、ドビュッシーファンにオススメです(笑)
今回使ったのは音友版ですメンティ!⤵︎